
気功と出会って、私の生活は変わりました。
今、生活がとても充実している感じがあります。
病気や健康について心配することもありませんし、
家族や生活の環境にも恵まれています。
仕事もみんなの役に立つことを真剣に考え、
その通り実践していけるので、とてもやりがいがあります。
本当にありがたいことです。
気功と出会ってから十七年になります。
大学四年で、卒業を間近にひかえていた春、
北京でいろんな気功の先生の話を聞き、
禅密功という気功を習いました。
その十日間ほどの凝縮した時間の体験から、
気功にはまりました。
これは面白い世界だと素直にそう思えたのです。
そして、気功は
これからの世の中に本当の役に立つだろうと直感したのです。
以来、私は、
「心と体を自然に戻し、
より生き生きとした状態へと導いていく、
自分でできるやさしい方法」
を全て気功と考え、
心身両面のたくさんの技法と出会ってきました。
中国の気功だけでも、ざっと
五十人以上の先生方に何らかの方法を習ったことになります。
また整体、操体、快医学、心理療法、瞑想法、古武術、古神道、野口体操他
多種多様な技法にふれ、そのエッセンスを学んできました。
そして、これはいいと思ったものは、これも気功、あれも気功と
どんどん取り入れていきました。
その一方で、あれこれの技法の間にある矛盾点にも気づき、
その食い違いに頭を悩ませたものです。
転機は二〇〇〇年にありました。
気功協会設立の年です。
気功の目的が整理され、すとんと腑に落ちました。
その目的とは、
自然の感覚を取り戻すことです。
誰もがもともと持っている自然の感覚を取り戻していく、
そのためのやさしい練習方法が気功だと。
気功協会の定款には
「自然感覚の復興」が私たちの目的であると記されています。
そう書いたとたんに、
からだの自然を育むために必要なものがどんどん集まりだし、
要らないものは自然にそぎ落とされていきました。
この本に紹介していることは、その核心です。
入門というのは、その一番土台になる原理を学んでいくわけですが、
自然の原理はその土台自体がとても深い。
その深いことをできるだけやさしく学ぶことが、この本の目的です。
昔は、自然の原理を
みんな苦労して難解なものとして学んできました。
今、誰もが簡単なやり方で、
自然の感覚を取り戻していくことができます。
その方法がこれから紹介する「私たちの気功」なのです。
穏やかで清々しい朝の光に包まれるようにして、
からだの自然が心地良く目を覚ましていきます。
二〇〇四年十一月 天野 泰司
『からだの自然が目を覚ます 気功入門』(春秋社) より

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