
「気」 とは、自然の働き。
不要なものを捨て、必要なものを集めます。
「功」 とは、積み重ねによる大きな成果。
やさしいことをくり返し、自分で練習します。
気功は、自然の力を呼び覚ます、
自分でできるやさしいレッスン集です。
とらわれのない自由な心、
こわばりのないしなやかな体。
そこに到るための方法をセレクトし、
誰もができるようにシンプルにまとめました。
やさしさ
気功の第一の特徴はそのやさしさです。
誰でも、自分でできます。
気功には、武術や宗教、医術など、さまざまな源流があります。
どれも奥深い自然の働きにふれるものですが、
その神髄を体得するまでには、それぞれ
たゆまぬ努力と長い道のりがありました。
昔の達人の技は、
私たちの想像を遥かに超えるものだったようですが、
そうした達人にならずとも、
達人たちが発見した、自然の原理や、
その原理に近づくための単純な練習方法などは、
からだの自然が目覚めていくための良いお手本になるはずです。
そうして、難しいことがやさしくなり、
日常的に誰でもできるように工夫したものが、
一九五〇年代に中国で「気功」と呼ばれはじめたのです。
つまり、形式的なことや、あまり効果が無いことなど、余分なことが減り、
その本質的な部分が残ってきたとも言えます。
つまり、やさしいけれども深く、興味が尽きません。
続けるほどに楽しさが増えていくことが気功のもう一つの特徴なのです。
どんなことでも、ただ簡単なだけなら、すぐに飽きてしまいますね。
それで、気功もつい複雑になるのです。
シンプルで飽きずに続けられることの中には、いわば本質があります。
単調なことをくり返し楽しんでいけるということは、
なかなか素晴らしいことなのです。
そして、やさしいから自分でできる。
このことも大変大切なことです。
どんなに素晴らしい技術であったとしても、
自分のからだは、自分の力でしか整うことはありません。
そのことをまず自覚する必要があります。
他から支えてもらうばかりだと、
自分で働く力が奪われてしまうのです。
援助ということには、
「自立を促進するための心配り」
が必ず必要なのです。
自分のことは、自分でやるのが一番良いのです。
弱いことに気がついたら強くしていけば良いし、
不自然なことに気がついたら自然に近づけていけば良いのです。
もともとある内の力に気づいて、
自分から動いていけば、自らの力が出てきます。
最初のハードルが高すぎると、
ついつい人に頼りがちになりますが、
やさしくはじめられることなら、
自分でやってみようという気力が湧いてきます。
ハードルは、その人に応じて
だんだんに高く設定していけばいいのです。
気功では、一見同じことをしていても、
人それぞれにハードルの設定が違います。
ただ、座っている、ただ立っているといっても、
その座り方の深さ、立ち方の深さが違うのです。
はじめはただちょっと楽な感じがする程度ですが、
だんだんに気持ち良さが増していきます。
そのうちただ座っている中、ただ立っている中に
自分を忘れ、天地自然と一つになっている自分を発見します。
そしてその境地の中にも、
またいくつもの階段のように続く段階があるのです。
自然というのはシンプルで深い。
その自然を学んでいくことが気功なのです。
『からだの自然が目を覚ます 気功入門』(春秋社)より
特徴 心と体をゆるめて動く
動きは自然で、楽しく、美しい
自分で簡単にできる
無理なく、マイペースで続けられる
目的 あるがままの自然な状態に戻る
しなやかな心と体、豊かな感受性をはぐくむ
体との対話を深め、楽しむ
自然と響きあって自分らしく生きる
効用 体も心も元気になる
自分で心身の調整ができる
自然の勘や集中力が身につく

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